鉄道にドアーツー・ドアは難しい

2011.12.03

「ドアーツー・ドア」でないことはなにも、鉄道に限った話ではなく、運行系統と運行ダイヤが運転の万事を司る路線バスなどにも共通する欠点である。が、レールを二本並べた「線路」(軌道)から外れたところで車両を走らせることのできない、すなわち「線路の縛り」のある「鉄道」では、この欠点が路線バス他の乗り物に比べると、誠に際だったものとして見えてくる。路線バスの場合、昔の有力政治家ならば、運行ルートを変えさせ、自宅の門の前にバス停を設けさせることぐらい朝飯前だったろう。

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政治家の圧力とは無関係な話であるけれど、北海道では、「山崎宅前」とか「鈴木牧場前」とかいった名称のバス停も多い。対する鉄道は、どんな有力政治家であっても自宅の門の前に線路を敷かせたなどという話は聞いたことがない。せいぜい、自分の選挙区の町の駅に特急や急行を停車させた、町に新幹線の駅を造らせた、といった程度止まりである。話はのっけから、いささか脱線ぎみだが、線路という絶対的な釣りが存在する以上、鉄道にドアーツー・ドアを期待することは難しい。難しいというよりも不可能であろう。よって、未来永劫、このことが鉄道最大の欠点として君臨するに違いない。ただ、「線路の縛り」を少しでも緩和しようとする努力は、鉄道としても行っている。JR北海道は鉄道線路と一般道路の両方を走ることが可能な車雨を開発中で、実際にデモンストレーション運行なども行っているけれど、残念ながら、営業運転は二、三年先らしい。まさにコウモリ的存在だから、規制する法盤備にも骨が折れそうである。