羽越沿線の地酒五種類から三種類を選べるそうで、連れが選んだのは越乃寒梅、菊勇(酒田の酒)、初孫(山形の酒)の三つである。天気がよければ、ほろ酔い加減で笹川流れ付近の日本海に沈む夕陽が車窓から眺められるはずだったのだが、日頃の行いが悪いのか、雨空で厚い雲に覆われたままだった。私は日本酒は駄目なので、酒田で買った名物のだだちゃ豆のせんべいを頬張り、お茶を飲みながら日本海を眺めていた。手持ち無沙汰の車掌が通りかかると、行きと同じ人である。向こうも私たちを覚えていて挨拶してきた。東京から「きらきらうえつ」に乗るのが目的で遊びにきたといったら感激していた。乗務員一同による手づくり台紙つきの乗車記念オレンジカードを持っていたので、記念に実費でわけてもらった。「今日は雨で残念ですが、夕陽がとっても綺麗ですよ。夏もいいですから、ぜひまた遊びにきてください」明るく人懐っこく、気さくに話をする若い車掌さん。車内放送といい、車内での案内振りといい、ちょっとぎこちない点はあったが、とっても一生懸命にサービスしている感じがダイレクトに伝わってきて大変好感が持てた。ぜひ次回は日本海に沈む夕陽を見にきたいものだ。